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2009年5月

この国のかたち(一) 司馬遼太郎

日本は世界の他の国々とくらべて特殊な国であるとはおもわないが、多少、言葉を多くして説明のいる国だとおもっている-----長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起し、香り高く稔り豊かな作品群を書き続けてきた著者が、この国の成り立ちについて研澄まされた知性と深く緻密な考察をもとに、明快な論理で解きあかす白眉の日本人論。  

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歴史と風土  司馬遼太郎

 司馬遼太郎という作家の大いなる魅力の一つに、その話術の妙がある。歴史に対する深い造詣から紡ぎ出される数々の興趣つきない逸話は人の心を捉えて離さない。ここに収めたものは全集第一期の月報のために語り下ろしたものと「雑談・隣りの土々」という表題の雑誌連載から三篇である。

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山霧(下)  永井路子

 中国地方は大内氏と尼子氏の二大勢力が根をおろし、そのはざまで元就はたえまなく翻弄されていた。しかし、政略結婚でありながらまれにみるほど愛された妻の天性の明るさに支えられて、元就は次第に実力をつけ、一歩一歩戦国大名への階段を上っていく。乱世を生きぬく武将とその妻を描いた、長編歴史小説。

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山霧(上)  永井路子

 十六世紀初め、土豪たちがひしめく中国山地の小領主、毛利元就のもとに、〈鬼〉といわれる吉川国経の娘が輿入れした。権謀術数うずまく乱世にあって、ふたりは否応なく戦国の夫婦として生きていくことになる。互いに支え合い、やがて元就は頭角をあらわし名将への道を歩み始め、ふたりのつむぐ明るい未来は近づきつつあった。

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忍びの風 池波正太郎(三)

 天正10年の年が明けた。すさまじばかりの波乱転変となったこの年を、だれが予想し得ただろうか。信長の首を狙う女忍び於蝶は、信長の長男・信忠の寝所に忍び入った。寝首をかくつもりが、彼の顔を見た瞬間、於蝶の呼吸が乱れ、汗と女のあぶらが一度に匂いたった。「信忠とはこうのように美しい・・・・・」於蝶も女であった。

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忍びの風 池波正太郎(二)

 於蝶とともに、織田信長の本陣を襲ったあの夜・・・・・。半四郎は彼女と別れ別れになり、織田方の忍者に発見されて、必死に戦った。あやうく命拾いをして、姉川合戦の五年後、鈍牛・鳥居強右衛門に再会する。いま、長篠の戦いが始まろうとしている。ともに熱い体をたしかめあった於蝶にいつ会えるだろうか。

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忍びの風 池波正太郎(一)

 「十年前の、あのときのことを思い出さぬかえ」と於蝶は唇で半四郎の首筋を愛撫しながらいった。初めて女の身体を教えてくれた於蝶に半四郎が再会したのは、姉川合戦のさなかであった。ともに甲賀の忍者として、いのちがけの働きをせねばならぬ時を前にして、二人の交わりは熱く燃える。そして波乱の朝が来た・・・・・。

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逆転の瞬間  宮部みゆき他

 現代推理小説の流れが一目でわかる、「オール読み物」推理小説新人賞の歴代受賞作品集・第三弾。隣家の犬の鳴き声が事件の発端となる「我らが隣人の犯罪」をはじめ、スリリングな紙幣偽造、殺人目撃、偽装の誘拐から、関ヶ原直前の西軍の陰謀、そして浮浪者に扮したルポライターの死と、多彩な分野の六篇を収録。

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敗れざる者たち  沢木耕太郎

 人生でただ一度だけの青春の時を勝負の世界に賭けて燃え尽きていった者たちの姿を、若きノンフィクションライターが哀惜こめて描く情熱的スポーツロマン。無人のリングやグラウンドに、ボクサーが、ランナーが、バッターが、サラブレッドが、騎手が佇む。彼らの曳く長い影が、あなたにははたして見えるだろうか。

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ニホン語日記  井上ひさし

 言葉はゆれる、ゆれつつ生きる。日常なにげなくつかわれるニホン語の不思議。アソコをアスコ、新宿はシンジク。けれど江戸期も同様で百人一首をヒャクニンイッシ、亭主をテイシと読んだという。言葉の奇才が講ずる、興味津々の現代ニホン語講座全46講。ニホン語を愛する人、憂う人、さらに壊す人におくる本。

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英語教育大論争  平泉涉+渡部昇一

 なぜ英語をやるのか、中高6年間の英語教育は効果をあげているか、大学入試から英語を外すべきなのか、その教授法・上達法とは等、英語教育に関するあらゆる問題が俎上にのせられ、論争し尽くされた日本人必読の書。

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不惑の雑考  岸田 秀

 「世の中、大抵のことは『どっちでもいいや』で済ませられる!」と断じる過激無節操主義のものぐさ先生が連発する痛快な“天下の暴論”の数々。スポーツは体に悪い!?「真の自己」なんて存在しない!?などなど。「ものぐさ精神分析」の著者が四十代に考えた社会、文化、そして自分のこと。

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歴史の活力  宮城谷昌光

 日本を代表する企業の創業者たちの言行をつぶさにみるとき、それらが中国の歴史や古典にあることとみごとに一致する。それにしても、次代の先覚者たちが、これほどまで同様の苦難を体験していようとは。歴史はまさに人生の教科書である。人間の真価が問われる今日、中国歴史小説の第一人者が「人はいかにあるべきか」を記す。

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会社を読む  佐高 信

 会社はさまざまな数字で表されるが、数字だけで「会社を読む」ことはできない。会社をダイナミックにつかむためには、経済小説が不可欠だ。と著者はいう。経済小説には人事小説、情報小説、モデル小説の三つの要素があるが、本書は、経済小説を読み込むことによって、さまざまな角度から日本の会社を透視し、実像を浮彫にしようとする。あなたにとって会社とは一体何なのか、を問う評論意欲作。

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発言者たち  清水義範

 出版社へのお叱りの手紙やテレビ局への抗議の電話、パソコン通信での論争etc。”私の発言に耳を貸せ。という無名の発言者たちが、世間には溢れている。ノンフィクションライターの番匠は、そんな発言したがる普通の人々を取材して小説を書こうとするが・・・・・。ユーモアのなかにも鋭い洞察が光る。長編小説。

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日米知略戦争  田原総一朗

 ある日突然、堅実で通っていた老舗メーカーに舞い込んだアメリカからの訴状----企業が“モノを生産する集団”から“考える集団”に変貌しつつある現在、経営者のみならず、あらゆる人間にかけられた「知的所有権」の網。そしてアメリカは、その知的所有権でじわじわと日本を-----。米問題にも通じる日本VS.米国の知略の攻防!

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秀吉(四)  堺屋太一

 天正十八年、秀吉は天下布武を達成した。日本全土を統一、貨幣経済を普及させ、自ら関白、太政大臣となり、太閤と呼ばれた。十六世紀のうちに、これほどの完全な中央集権型の絶対制を実現した国は世界中に見当たらない。しかし、夢を達成したことは、夢を失ったことでもある。この瞬間から戦国バブルの崩壊が始まる。

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秀吉(三)  堺屋太一

 信長、本能寺に死す。---このとき、秀吉は泣き叫びながらも考えた。「信長の下で出世するという三十年間に抱き続けてきた夢が、今は消えた。俺は信長の夢を実現しないといけない。夢を変えよう」。大返しを果たした秀吉は明智光秀を山崎で撃破、続く賤ヶ岳の合戦で柴田勝家をも葬り去り、いよいよ天下取りに乗り出す。

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秀吉(二)  堺屋太一

 正義の実現も、治安の維持も、住民の経済も、およそ世俗の政治行政は武士が取り仕切る---これが織田信長の考える「天下布武」である。尾張・美濃を制した信長は足利義昭を奉じて上洛、ついに天下人への梯子を一段ずつ上りはじめた。秀吉もまた、生死を賭けた激闘と厳しい出世争いの中を逞しく生き抜いていく。

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秀吉(一)  堺屋太一

 「信長様は常識では計れぬ神様じゃ」。サルと呼ばれた少年と戦国の改革者・織田信長との運命的出会い。桶狭間の合戦に勝利を収めた信長は楽市楽座を実行し、兵制を改めて鉄砲、足軽を積極的に取り入れ、構造改革を推し進める。これこそ、それ以降の戦国後半期を主導する「1560年体制」の根幹を成すものであった。

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豊国論  堺屋太一

 「豊かになる体制」に徹した日本社会を、「豊かになった体制」「豊かさを享受する体制」に変えるためには、産業経済の構造はもとより、社会の体制から人々の発想まで、すべてを変革しなければならない。豊かになった日本が、国際社会と調和してゆくには、いかなる道をとればよいのか。

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開国  津本 陽

 江戸湾防備を命ぜられた武州忍藩主・松平忠国は天を仰いだ。三十余年、未使用の大砲と口径が合わず、弾丸に布を巻き、糊で固めて撃つ始末。これで米露英を払えというのか。混迷する幕政、高まる外圧、浮き足だつ庶民。新しい時代の扉を押し開いていく忠国、松陰、象山、直弼らの奮闘を描く群像ロマン。

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ミステリーを書いてみませんか  斎藤 栄

 サントリーミステリー大賞、オール読物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、横溝正史賞、日本サスペンス大賞など、ミステリー作家への登竜門をめざす人たちだけでなく、ミステリーファンに贈る“ミステリーの書き方と楽しみ方”-------推理小説の変遷、発想法、トリック論、取材法など、具体的で、わかりやすいミステリー作法の入門書。

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法廷  伊佐千尋

 昭和3年広島で起きた養母殺しの容疑者山本老は実に五十数年間、無実を訴え続け、現在、再審を請求、”第二の加藤老事件”といわれている。昭和49年千葉で起きた両親殺しの容疑者は“史上稀にみる残忍な凶悪殺人”として死刑を言い渡された。冤罪事件に取り組む弁護士たちの地道で真摯な戦いを描く異色作品。

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女ざかり  丸谷才一

 美しい女主人公・南弓子は、大新聞の論説委員。書いたコラムがもとで政府から圧力がかかり、論説委員を追われそうになる。弓子は、恋人の大学教授、友人、家族を総動員して反撃に出るが、はたして功を奏するか?大新聞と政府と女性論説委員の攻防をつぶさに描き、騒然たる話題を呼んだベストセラー。

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再び男たちへ  塩野七生

 天国へ行くのに最も有効な方法は地獄へ行く道を熟知することである------開国か鎖国か、実力主義のプラスとマイナス、人種差別、帰国子女、帰宅拒否症なる現象について、「湾岸戦争で観客席にとどまる方を選んだ日本人」に、塩野七生が独特のユーモアを込めて贈る“大人のための知恵のエッセンス63篇”。

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忘れられた名文たち  鴨下信一

 「ごく平凡な日本人が文章を書く能力は立派なものだ」と著者はいう。文の極意は雑文にあり。日本人の文章のお手本は大文豪の作品ではなかった。野球や囲碁・将棋の観戦記、映画評から翻訳文、紀行文、はては浮気小説や身の上相談など、市井に埋もれた名文の数々を掘り起こす、各ご家庭の必携の文章読本。

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労働貴族  高杉 良

自動車労連会長・塩路一郎。「天皇」と恐れられ、豪華クルーザーで遊び、愛人を囲う。日産の英国進出に反対し、外交問題にまでしてしまった労働貴族だ。なぜ彼はそんな存在になりえたのか?企業にとって労働組合、労使協調とは何か?圧倒的な筆致で描いたドキュメント小説。

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愚図の大いそがし  山本夏彦

 「人の患は人の師となるを好むにあり」--“人生の教師”たらんとした版元の功罪を問う「岩波物語」、山本流文章術の神髄を明かした「私の文章作法」「わが語彙」から、些事を論じて鮮やかに本質を衝いた「金丸さんの問題」「一円玉」まで。世事万般を俎上に胸のすく筆さばきの傑作コラム58篇収録する。

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人でなし稼業  福田和也

 本書を手にした皆さん、さぞ驚かれたことでしょう。なにせTVやら新聞やらでは道徳だ良識だとされとる、実は虚妄と禁忌の数々を、当るを幸い粉砕する方言・暴言・罵詈雑言満載の快(怪?)書が、白昼堂々店頭にて発売中なんですからネ。しかも文庫化にあたって前篇これ「人でなし」の大増量!! 微温的甘ちゃん世相にかねて慨嘆させられてきたすべての老若男女に過激な福音、超毒舌辻説法。

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時計をはずして  伊集院 静

 二日酔いで見上げる夜空に、丸く浮かぶは、パチンコ玉か、一筒(イーピン)か、はたまた競輪の銀輪か・・・・・。安い酒飲んで、ゲロ吐いて涙流して、-------俺の人生こんな繰り返しかな・・・・・。なんて思ってる学生も、博打に負けてとぼとぼ帰るおじさんも、是非一度読むべし。ずっと一の目が出ない賽はないのだ。好評エッセイ第三弾!

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